抗がん剤で目に副作用が出ることをご存知ですか?特にTS-1(ティーエスワン)という内服の抗がん剤は、角膜に傷ができたり、涙の排水溝である涙道が詰まる副作用を引き起こすことがあります。かすみ目、涙目、まぶしさ、見づらさ、異物感などの症状がでます。皮膚の色が日焼けをしたように黒くなってくる方は、目の副作用も出やすい印象です。
治療は、ソフトサンティア(人工涙液)を1-2時間毎に使用して、抗がん剤が目にたまるのを防ぐのがとても大事です。
また、涙目が少しでも起きてきたら、すぐに涙管チューブを入れて、涙道を確保する必要があります。「そのうち治るかな」と様子を見ている間に、涙道が強く閉塞してしまうと、治せなくなることがあります。涙道閉塞の治療はあまり緊急でやることは多くないのですが、TS-1の場合だけは、当日またはできるだけ早い日程で涙管チューブ挿入の治療をさせていただきます。予約が数週間先になってしまう場合は、予約外でも受診できますので、できるだけ早めに受診してください!

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